▼ 原石 ［ wrwrd ］

… ン 、は ? う 、美味すぎて夢中なってもうた 。ごちそうさん！ 満たされた …

（　柔らかい卵に包まれたチキンライスが舌に乗って 、熱さなんて気にならないくらいにお味の方が絶品 。多分この評価には腕前は勿論 、作った人間も彼であるからまた一層好みなのかもしれないけれど 。みるみるうちに半分 、四分の一 、一口分 。減っていく皿の上をどこか客観的に見詰めながらも最後の一口分を丁寧にスプーンで掬った 。先程から生暖かい視線もゆるゆると刺さってくることだ 、思い切って口の中へと放り込めば咀嚼 。まだ余韻を残して堪能したいけれど一気に食べたせいで貴方の言う通り咳き込んでしまうかも 、やや悔しげにことりと置かれた水を飲み干せば喉が潤うのを実感した 。屈託のない笑みを浮かべれば食べ始め同様両手を合わせてそう口にする 、これは食材達への感謝なんてものはきっと点くらい 。腹も気持ちも満たされた感謝を貴方へひとつ 。なんて 。… ああ 、ところで 。隠す気もない視線にやっとこさ眼を合わせるように顔を上げて　）

なあに見守っとん … ま 、まだ書類のこと気にしてんの？

（　見れば何を考えているかあまりよく分からない表情 。他の奴らなら汲み取れたのだろうか 、戦闘特化の自分には … 否これは甘えているだけ 。分かっている 。人の奥底に踏み込むのは勇気がいる事だと知っている 、たとえそれが親しい仲間であろうと敵であろうと変わらない 。もっとも命を殺めることが日常茶飯事になっている現象 、何がいえたことかなんて言われかねないが 。お粗末な考えを早々に捨て置き 、あくまでもフラットに貴方に問うた 。この臆病な線引きに 、妙に勘の良い貴方は気付いてしまうかもしれないけれど 。手持無沙汰に直ぐ近くのコップを指先で遊ばせて　）