▼ 原石 ［ wrwrd ］

そ、そりゃあないっすよ、zmさぁん……。いやまあ、かく言う僕も腹ペコなんでね。そのくらいなら、まあ。……だから秘密やで？

(　しまったと一瞬口を噤み、ひくりと頬を不自然に引き攣らせて曖昧な笑みを。細められた彼の瞳に縫い止められてしまえば、気分はまるで蛇に睨まれた蛙のよう。ただでさえ提出を急かされている仕事がある中、仮にチクられてしまってはひとたまりもない。というか確実にどやされる。その光景は悲しいことに、そう想像に難くないもので。とにかく、叱責を受けるのは御免被りたい。仕方なさそうに眉を下げて、へらりと情けない笑みを浮かべて承諾を。そして困ったように微笑みながら、人目を忍ぶように声を潜めて“秘密”だと釘を差し。それにどうせ作るなら、一食分もニ食分も大して変わりない。空腹状態なのは、夕食を食いっぱぐれた自分も同じことで。そうと決まれば、夜食は何にしようか。そう思い巡らせながら、ふと任務から帰還したばかりらしい彼の全身にさっと視線を巡らす。見慣れた緑色のパーカーに点々と付着する赤黒い痕跡。まずは身綺麗にさせるのが先決だろう。そう考えて彼に入浴を促すと、続けて穏やかな声音で夜食のリクエストを尋ねて　)

拵てる間に、とりあえず風呂でも入ってき。上がる頃には用意しといたるわ。夜食、何がええ？



(　/　滅相もないです、見習わねばならないのは確実にこちらの方でして……！　貴方様の文章を拝見する度、常々惚れ直しております。こちらもロルの長さに若干のムラがありますが、大方このくらいの文章量になる予定ですので、よろしくお願いします。　/　こちらは蹴り可です！　)