黄昏時 2022-01-07 18:07:37 |
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>>右京さん
(静寂が満ちた空間で簡素に淡々と語る彼の声に、グラス片手に耳を傾ける。例のニホンという国は、自分が風の噂で聞いていたのとは少々違うようだ。どの国でもまた同じように、人間同士での争いや、地位への醜い執着と偏見によって生まれる同種族間の差別は在るものかと、ただ無感情に、ぼんやりと思う。しかしそれは、己にとっては"別にどうでもいいこと"であり、見てて面白いと思う"娯楽の一種"でもあるからか、"酷い話"と、自嘲気味に話す目の前の人間に俄然興味が湧いた。冷静に、しかし漏れ出す興奮は隠しきれずに、言葉を返そうと口を開く。)
「…成程、君はそれを"酷い"と思うのか。地位や身分に固執し弱者を蹴落とすのは人間らしい行動の一つではあると思うが――、」
(だが一瞬、言葉に詰まった。顎に手を添えて考える素振りを見せる。ほんの数秒間の沈黙の後、結局続きを話すことなく、遮ってすまない、続けてくれ、と、彼に続きを促し)
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