黄昏時 2022-01-07 18:07:37 |
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──吁、嗚呼、嘆かわしい事だ。“お前は幸せ者だね、謂夢を視られるんだから”……、下げろ。
( 東街。色と艶に常に何処かしら派手なこの街は夜になると更に活気がつき、あれよあれよと云う間に沢山の人で賑わっていく。街の中心部一際豪華絢爛な天守閣の頂上にある広間の奥、御簾が下げられたその向こう側で片膝を立てて柔らかな座椅子に腰掛ける男が独り。周りを囲む灯篭や小さな箱に入った和菓子でさえ煌びやか、ゆらりゆらりと影に揺れる普通の人間からはありえない“それら”は揺れ、時折傍に仕える女人に優しく捕らえられては毛艶を整えられている。肘置きについて、煙管をから口を離しふぅと紫煙を吐き出してやれば何処か鈍く光るそれは御簾の向こうで頭を下げる男の周りへとゆっくり漂っていき、眉間へ皺を寄せて塵か何かを見つけたかのような不快な色を見せたかと思うと、薄い唇の端を持ち上げて弧を描いた目元、僅かに覗いた鋭い犬歯を隠す事無くにこりと笑みを浮かべては、救済を求める男の声も露知らず紫煙に呑まれていくのを見つめつつ、突け離すような無にも近い酷く冷たい表情へと変えると片手をひらりと揺らし、その男を下げさせてはゆったりと背凭れに凭れるように背を後ろへと倒し再び煙管を吸い出して )
( / 主様、参加許可の方をありがとうございます。絡みにくいかとは思いますがall向けで投下しておきます。
久々なので駄文だらけですが宜しくお願い致します。 )
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