黄昏時 2022-01-07 18:07:37 |
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(久方のハレの日にはしゃぐ子供の声にじゅうじゅうと何かの焼ける油ぎった匂い、ぬるりとした空気は熱気のせいか。行き交う者どもは大なり小なりさまざまな面を付けており、仮に此岸のものがいれば異様に見えることだろう。既に黄昏を遠にすぎて、とっぷりと闇に浸かった東街。そこかしこにひしめく提灯は石畳を眩く照らし、祭囃子や売子の声は眠たさなど吹き飛ばす勢いで。白い髪を明かりで染めながら、物珍しそうに屋台を見回る獏がひとつ。前回も前々回もいた旧知の顔ぶれはそのままに、新たな的屋には彼岸でも滅多に見ない小さなもののけを愛玩に売っていたり、くじの景品に大百足の脱皮殻やら河童印の妙薬やらここいらでは見ないものばかり。と、余所見しているためふらふらと覚束ない足取りで)
(/絡み文を出させていただきました!のんびりペースになると思いますが、宜しくお願いします)
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