トラノコ 2022-01-01 18:33:42 |
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ゾロ
見えずとも、声が、纏う雰囲気が刺すようなそれに変わったのがわかる。どうやら怒らせちまったらしい。なんだよ、若ェおれとヤったのかって訊いただけだろ。嫉妬だ?そんなもんねェ、時代が違うだけでおれはおれだろうが。そう思う間にも内に燻る火種を確実に成長させてくる手練手管に思考がぼやけて怒っている真意をつい考え損ねそうになる。こうなっちまうともうおれの身体は大半がいうことを聞かなくなるのだ。それでもずっと頭の隅には何にキレてンだよ…と聞きたい言葉が己のうわずった声にかき消されず残っていた。
いつもよりねちっこかったのは気のせいか?誰でここまで善がりちらしているのかとまるで教え込まれるようなやり方だった。イってんのに止まんねぇし、はじめて声もあげられぬほどを体験した。
まだ残る快感が強い、力が入らねェ、そんな時だ。左耳…ねじ込まれたなんてかわいいモンじゃねェ、骨に染み込ませるように響く低められた音波が骨を伝って身体中に駆け巡るようなそんな感覚。おれしか知らねぇ雄のそれ。んンッ…!なんて縋るような声が出て反射的に腕の中から逃れるように力が入って背中が反る。
やめろ、この状態で低いテメェの声は…
咎めるように睨みつけ
「て、っめぇ…ンなとこでおれの身体わけわかんなくさせやがって…!
勝手にスッキリしてんじゃねェぞ、さっきのに文句あんなら言いやがれ!」
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