トラノコ 2022-01-01 18:33:42 |
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ゾロ
まぁ確かに帰れる方法などわからないが、年が暮れるまでは言いすぎじゃねェかと言い返すより先にコックがさっさと船を降りるのに「お、おい!ちょっと待てって!」と背中に告げながら慌てて後を追う。
目的地へ少し後ろを歩きながらそれにしても、協力は要らねぇと断ったがこうして付き合うのだからお節介っつーか面倒見が良いっつーか…そういうところは変わっていないらしい。しかし、前にある金髪が少しだけ高い位置にあるのと体つきもがっしりしているあたりは変わっている部分。将来コックは、すげーいいオトコになっているらしい。もったいねェな、と思う。その言葉はおれに対してなのか、コックに対してなのかは己にもわかっちゃいない。おればかりが好きで、いつか離れていくコイツへの想いを未来のおれはどう閉じ込めているのだろう。制御できる気がしねぇ。
見つめていたコックの背中から視線を外し辺りを見るといつの間にかもう林の中で、無理矢理思考を目的に戻し、己が未来に飛ぶ原因となった地面の歪みを探すべく当時の状況を思い起こしながら地面を踏みつつ
「そういやよ、やけに落ち着いてやがるがこういう入れ替わり結構あるのか?」
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