トラノコ 2022-01-01 18:33:42 |
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ゾロ
「…うっ……コック…?あぁ……こんなんで死ぬわけねェだろ」
全身が冷たい、そんな中で唯一温もりを感じてゆっくり目を開けると目の前には心配そうな顔したコックが写った。なんて情けねぇ顔してやがると笑ってやりたかったが、勝手にコイツまでもが飛び込んできたとはいえ巻き込んじまったのは事実だ。手を伸ばしてまだ海水で酷く濡れている金髪を安心させるように撫でてやれば口元を吊り上げて余裕そうに笑い、言葉を紡ぐ。それから起き上がって衣服が海水でぐっしょり濡れて重さを増したのを感じながら周囲を見渡し状況を把握する。見渡す限り森林と海しか見えないということは、どれほど流されたかは知らないが無人島に流れ着いたようだ。船も見当たらないし暫くはここでの生活となる。ならば、やるべきことはこの島について知ることだろう。濡れて重い服を脱いで上裸になると
「コック、ここにいても仕方ねェ。歩いてみようぜ」
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