語り手とは。 2021-12-24 17:30:06 |
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>> ディアマンテ
───どうも、Miss ディアマンテ。
( 朽ちる夜の影は泉を中心に森の最奥へと立ち退き、時は朝陽に包まれて朝霧により泉全体が光源のレースを纏う。長い睫毛の先で水底から泡沫が弾けて消えてゆくのを眺めていれば、優れた聴力によって何かが水中で尾鰭を打つ音が聴こえた。慄く事は無い、静かに待つのみ。暖かい風が下から上へと優しく吹き上がり、同時に水中から現れたコーラルピンクの艶やかな髪を持つ麗しの姫君。水を纏った青白い素肌は朝陽に照らされてキラキラと煌めき、周囲に弾くように飛んでゆく水はまるで小さな硝子の魚の様。雫で濡れた目元はゾッとする程の美しさで、多くの者の心を射抜くに違いない。奥ゆかしい孤城に住う人魚姫、伝説のアトランティスが産んだ宝。本日は珍しく光の元に出てきた所を見るに幾分か己への警戒心は解かれているのだろうか、此処最近で他愛も無い言葉を交わすのは彼女ぐらいであり、それでも何百年、何千年振りに。海にたった一人抱かれた彼女への親近感からか、自ずと語りかけた事がきっかけであったような気もする。微笑み掛ける彼女へ、深く、低く、何処までも澄み渡るような落ち着いた柔らかい声色で挨拶を返す。鋭い嘴を開くわけでも無く、喉元から発せられる随分と流暢な言葉遣いは成人済み男性のもので。その声により新しい朝の訪れから眠りから目覚めた虫は葉を揺らし、蛙は泉に飛び跳ねて、小鳥は空へと旅立った。生気を感じられぬ白濁のブルームーンストーンの瞳は真っ直ぐに彼女を捉え、やがて首を折って敬意を払い。遠くで鹿が駆けて行く音が聞こえる、先刻までいた北山とは打って変わってこの場所は随分と穏やかで平和であり、既に塞がれ止血された失われた片脚は再生へと向かい語る程でも無く。一頻り小さい頭にて世を知らぬ彼女へ物語る内容を考えた後、再び言葉を発し。 )
北の地で真っ白く冷たい雪に触れて来た。峠を越えてそこに住まう者達を見た後に、ひと時の休息として此処へ。此処は静かで、非常に落ち着くからね。
(/初めまして、ディアマンテさんの背後様。この度は話しかけて頂き誠に有難う御座います、プロフィールを熟読させて頂きましたが、とても可愛らしく美しいくお話が出来るのを心より楽しみにしておりました…!泉と繋がる秘密の海も浪漫が合っていつしか不死鳥も行ってみたい事でしょう、非常にゆったりとしたペースではありますがお互いに楽しめましたら幸いです。またお知り合いの設定も有難う御座います、とても話し掛けやすく助かりました。何卒今後とも宜しくお願い致します。此方への返信は不要ですのでお気になさらず。)
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