菫色 2021-12-24 01:46:25 |
通報 |
そうか?我が愛しの付喪神ぞ、可愛がって何が悪い。この様に美しい成りで愛らしくも微笑み、我を驚かせようと参った鶴に何もやらぬというのは、我には考えもつかぬ事でな。ほう、加えてまたいじらしい事を申すものだ。褒美はそんなものでよいのか?まこと、愛い奴よ。我の方とて願いたいものだ、再び我の元に降り立つ事を…な。
我の為に存在す付喪神…な。鬼が為にある神とは、ふっ…何とも滑稽に映るのであろうな。しかし、我はお前達が居てくれる事に感謝しているぞ?鶴よ、特にお前は穴を掘っては着物を汚し、仲間を驚かしたりと…実に見ていて飽きぬ。ほんに面白き子が来たものよ。
であろうな、やはり。しかしまあ、長谷部を驚かした後にお前が叱られるやも知れぬぞ?ふ、異論は無い。確かにあの反応には惹かれる物がある故、鶴の気持ちもよく分かるぞ。だが、泣かすよりは鳴かせたいものでな……。
光忠もその様な事を…?ふむ、それは些か妬ける。む?当然であろう、我の刀はどの一振りも愛らしく素晴らしい傑作だ。鶴には鶴の良さがあり、皆にもそれぞれに良さがある…まこと愛しき者達よ。ははっ、…ん、立ち回りの身軽さから想像はしていたが…ふむ、やはり軽いな。愛いな…このまま永久にこの腕の中に閉じ込め、二度と羽ばたけぬ様にしてしまいたくなるな…。
トピック検索 |