2021-12-15 00:13:12 |
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昔から俺は家族が好きだった記憶がある。
長男だったから弟達と妹が可愛くて可愛くて夜も眠れぬ日々を過ごした。
『 燈矢、おはよう 』
「 !ゆう兄!!おはよ! 」
相変わらず元気のいい可愛い弟。
はじめてできた弟……燈矢は可愛い。
『 可愛いな、お前ほんと…… 』
「 にーい、だっこ! 」
『 おー、にいにに任せとけ 』
だっこをねだってくる弟の姿を見てだっこしない人はいないだろう。
「 にーい、おっきーい! 」
『 そりゃにいちゃんだからな 』
「 ぶんぶんしよー 」
ただただかわいい弟なだけで充分だ。
充分だったのに、
「 俺もできるよ、父さん! 」
「 俺を、俺を見てよ………! 」
なんで、こうなってしまったのか。
燈矢が帰ってくることは__もうない。
「 ……__ゆう、兄 」
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