主 2021-12-13 00:22:26 |
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『ねえ、○○くん。今度はいつ会えるかな?』
「んー…わかんない!今はじいちゃんちに来てるだけだから。」
『そうなんだ…。じゃあ、またいつか会えるって約束しよう。』
「約束?」
『うん。この時期に振る雪に祈ると願いが叶うって、このあたりで信じられてるんだ。』
「そうなんだ!じゃあ約束しよっか!」
『うん…!』
寒さが増し、本格的な冬が始まった朝。久しぶりに幼い頃の夢を見た。父の里帰りについていった田舎で出会った少女と交わした、また遊ぶ約束――。
「結局あれからまたじいちゃんちに行くことがなくて約束守れなかったけど。」
朝食をとりながらそうやってひとりごち、大学の支度をする。玄関を開ければ迎えてくれたのは肌を突き刺すような寒さと優しい粉雪が降りしきる空、そして――。
『やっとまた会えた…○○くん…!』
一人の少女だった。
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