名無しさん 2021-11-17 17:53:45 |
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……っ、……?
( 力なく項垂れた相棒を目の前にして、流石のビビも何かを間違えたらしいということに気がつくと、なんとか挽回しようと口を開いてみるものの。未だ微睡み残る思考は非常に横着で、一向に真相へとたどり着く気配のないまま、パクパクと唇を震わせるだけ。とはいえ、対するギデオンの方もまた、追って追われて半年以上の関係になるのだ。そもそもの前提が違っていることに気がついても良い頃ではなかろうか。他でもないギデオンが"悪い人"と銘打った時点で、ビビの脳内からは"ギデオン"という選択肢が消え去るのだから、己の揶揄が成立しようがない、ということに。かくして、暫くの気まずい沈黙を経て、ゆるゆると首を振った相棒へ、バツが悪そうに肩を竦めはにかんで見せると、半身を逸らして相手が座りやすい様スペースをあける。その際場に浮かんだ感傷など知る由もなく、ちゃっかりと半身を戻して、至近距離から見上げた端正な顔立ちの目元、少し油の抜けた皮膚の薄い部分に、微かな皺が寄るのに初めて気がついて。その皺さえも愛しいような、埋められない距離を突きつけられているような、なんとも言えない気持ちに瞼を伏せ、お礼を言いながらパンを受け取ると、火傷しないよう塵紙だけの部分を摘むように頭上に掲げ、ブランケットを引き寄せる相手のされるがまま、分厚い手が満足するのをじっと待つ。しかし、結局ブランケットがかけられたのは、己の膝だけで。相変わらず自分のことを忘れている相棒ににじり寄ると、相手の遥か長いそれにも半分分けてやる。決して小柄とは言えない二人が使うには、そのブランケットは少々小さくて。いい大人が二人、広い部屋でぎゅうぎゅうにくっついている状況と、あちこち触れ合う部分から伝わる熱の多幸感に──今はそれで良いか、と自然と楽しげな笑い声が漏れた。そうしてやっと、パンの塵紙に手をかけたところで、ギデオンの穏やかな声がけに恥ずかしそうに肩を竦めると、その割に気持ちよくホットサンドにかぶりつく。その途端、口の中でパリッといい音が響いて、香ばしい香りが鼻に突き抜ける。咀嚼に忙しい口の代わりに、「んーっ!」と目を輝かせ、その興奮をギデオンに伝えると、幸せそうに相好を崩して、その白い頬に手のひらを寄せ。やはり、なんの無理もなく食べられてしまいそうなのは、ギデオンこだわりの焼き加減が素晴らしいのであって、自分の食い意地が酷い訳では無い……と思いたいところ。 )
うん、ちょっと多いかも……とか、言えたら可愛いんですけど、多分余裕です……
うぅぅ、だって美味しそうなんですもん! すっごくいい色……ありがとうございます、いただきます!
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