使用人A 2021-11-08 23:48:34 |
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>セオドア
(小さな部屋。先程の夜会場と打って代わり、淡泊な内装は、心が落ち着くような感覚に陥らせる。孤児院付近の貧民街では、良くこれと同じような風景を目にする。普通の貴族なら、怒り出すのだろうか。理解できない。こんないい場所を教えて貰ったのだから、タイミングを見て、不倫現場に使うくらいなら、容易に出来そうだ。白いパーティー用の手袋を外し、ポケットの中へしまうと
「ご令嬢達の自慢話を聞いているより、マシな遊びだろう?お陰で楽しかったよ。」
そう返す。実際、美しいものを隣に置いておくのは、悪い気はしない。その上、美しいものと一時的に、火遊びを出来たのだから、悪くもない。テトの仕草を凝視するように見つめながら
「ありがとう。悪いね…………で、君のご主人様は?君も私に尋ねたいことがあったのだろう?」
本題へと移る。自分は酷くせっかちだ。欲しいものがあれば、今すぐにでも手に入れたいし、気になる情報は今すぐ知りたい。しかし、女性はそれまでの過程も楽しむと聞く。彼女もその類いなのだろうか。だとしたら、もう少し別の話題を出しておくべきだっただろう。)
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