名無しさん 2021-10-27 07:39:41 |
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……、待っていたと言う割には薄い反応だな。待ち人が来たのだからもう少し喜んでみせたらどうなんだ?(振り返ったその顔を見て、瞳も髪と同系色だが不思議と金色を帯びた色合いなのだな、とまじまじ見つめてしまったのち我へ返り。人の身を得た鶯丸はここに来るまでに顔を合わせた刀たちより一等優美で、なるほど流石は己と同じ古備前の、己より古い刀である、と思いつつも感情の読み取りづらい表情に不満げに返し。一つ一つ丁寧に受け取った茶菓子を確認する相手の視線よりやや低い位置にあるつむじを眺めつつ、人の身で見て感じる見知った刀の姿に新鮮な気持ちになる。と、ぱちりと視線が合った。)ああ、失礼する。……確かに歓迎の気持ちは感じたが、やけにお前の名を出されれば気になりもする。それに聞いてもいないのに此処には天下五剣である剣がいるのだとまで教えられたぞ!主も早く鶯丸の元へ、だのと言って何も……(勧められればありがたく縁側に腰掛けたものの、顕現してからずっと感じていた知らない刀が自分のことを知りすぎている、という違和感についついみっともなく言葉を連ねてしまう。もちろん大包平が日の本一美しいと称されるのだから知られていても当然ではあるとは思うのだが。相手が穏やかな雰囲気であるせいかつい言葉をぶつけてしまいやすいらしい、とはたり気付いて口を閉ざし。その前に言うべきことがあったのだった、と改めて相手へ向き直り、「鶯丸、俺とお前は主の命により同室となった。本丸での生活の仕方も教えてもらえ、とのことだ。これから世話をかけるが、改めてよろしく頼む。」としっかり口にして。用意周到にもう一つ用意されていた湯呑みにやや疑問を抱きつつも熱さを疑うことなく口に運び、舌先に感じる温度に驚いてばっと口から離した。初めて何かを飲む驚きも掛け合わさり、結局ロクに飲めないまま手を暖めるよう握り込み。)
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