トラノコ 2021-10-09 01:38:13 |
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サンジ
まったく話しが見えなかったが次は酒のお誘いときた。なんだ、おれを早く寝かせたいのか?いつもなら準備させるくせに自分から次々とセッティングされていく酒の席に腹の底がモヤモヤと重くなっていく感覚がした。なるほど、皿洗いを買って出たのもそうか、立ち尽くしたままでいると注がれた強めのアルコール。決定的だとさえ思えた。そう、この時は……サンジは冷静じゃなかった、冷静だったならばゾロが嘘で楽しかったなどと言うわけはないと、それはゾロの本心だと気がつけただろうに、恋は盲目…というのか。不安とかそういうのが募りすぎて”早くこれを終わらせたくて寝かせたがっている”という勘違いを引き起こすほどには微塵もゾロがわからなくて、感情が振り回されているのはおれだけで、愛されている自信がない。なんだよ、わからねェよ、お前にとっておれは…やっぱり気に食わねぇ仲間か?今までおれの一人相撲か?悔しくて泣いてしまいそうだったが注がれた酒を一気に喉に流し込む、強いアルコールが喉を焼いて胃までもが燃えるように熱い。コップをダンッ!と強く置いて「まてよ、ゾロ。」と低く呼び、溜まっていた言葉全てを吐き出した
「そりゃあテメェの本心か?
違ぇだろ、ほんとは早く終いにしちまいてェんだよな。だったらそう言えよ、なんならこんな関係もやめるか?好きなのはおれだけだもんな!悪かった、気づいてやれねェで」
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