匿名さん 2021-09-25 00:19:04 |
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( 扉を開け放った先に相手はちゃんと居る。その事が酷く大きな安堵感として身体を巡れば、己の興奮を咎め鎮静化させるその声に両手の指先をピシッと伸ばしい所謂“きをつけ”の姿勢を。続けて促されるままにソファへと静かに腰を下ろせば己の存在に向けられた問に「夜。城月夜」と名を名乗り、一度はその場を離れた相手が救急箱を手に戻って来た事、そうしてお湯で流れたとはいえ硝子の破片や小石を踏み付けて傷だらけになってしまった片足を気遣うような素振りに、ぐっと言葉を詰まらせ。「宗介さん、汚い、よ。」掴まれた箇所から確かに感じる人の熱。それは火傷をしてしまいそうな位に熱い温もりで。何故かはわからない、が。不安やそれに比例しない安堵、切なさ、確かな安らぎ、その他たくさんの感情が胸の奥の奥で渦を巻き溢れ出した時、視界はぐにゃりと歪み、ぽたぽたと大粒の涙が膝を濡らし。それを慌てたように止めようとすれば次は欲求に忠実なお腹は部屋中に充満したご飯の匂いに耐えきれないとばかりにぐぅ、と鳴り。「__忙しいねぇ」自身の事ながらどこか他人事のような感想を呟いては、涙で濡れた睫毛をしぱしぱと瞬かせつつ楽しそうな笑い声を上げて )
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