りりこ 2021-09-24 18:29:05 |
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あ、え…はい。
いってらっしゃいませ。
( 声をかけて直ぐ、彼がやってきては小瓶を手渡され、言われるがままに頷けば大事そうに両手でその小瓶を受け取る。
そして、そのままお風呂に入るという彼の背中を見送っては、癖なのかお辞儀をしながら上記を述べてそそくさと脱衣所から出てゆく。
さて、気が付けば廊下に1人。頂いた小瓶からはほんのりと柔らかな香りが漂い、どうしたものかと周囲を見渡す。食事も済ませ身体も暖まったからか、先程よりも大分体力が回復したようだ。フラつきもせずにリビングへとたどり着けば、とりあえず言われた通りに軟膏を塗ることにしたらしく、部屋の隅で再度ジャージを脱ぎ、体のあちこちにできた火傷に薬を塗る。火照った体に冷たく染み渡る心地の良いものだった。
薬を塗り終えると、もう一度部屋を見渡す。しかし、これ以上勝手に動き回るのも頂けないと思ったのか、いつものように背筋を伸ばし、両手両足を品よく揃え、そのまま彼が戻ってくるのを待つことにした。)
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