りりこ 2021-09-24 18:29:05 |
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( 声が聞こえれば、その方向へとゆっくり左眼を動かす。そこには見たことも無い男性が…。食事を持ってきたのだろうか、手には盆が抱えられ気付けば食欲をそそる良い香りが部屋へと立ち篭る。
一間彼の事を凝視すれば、ハッと我に返り自らの格好を見下ろした。明らかに自分のではないジャージに、清潔なベッド、部屋。此方を心配そうに見つめる彼。自らが気絶している間に何があったのかを理解し、頭を下げる。)
どうやら、助けて頂いたようで…。
も、申し訳ありません。直ぐに出ていきますので
( 多少困惑が入り混じっているが、声色に表れるのはほんの一部。淡々と謝罪を述べれば拳を強く握り閉め “ あの、私の服はどちらにあるのでしょうか”と頭を下げたまま呟いた。
拡がる髪は照明に照らされ白糸のよう。長い白糸で隠すのは醜い右眼。眼帯も外されていた為、相手は酷く不愉快な思いをしたのだろうと、これまでの経験から鼓動や脈が速まる。)
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