鬼娘 2021-09-05 10:06:47 |
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……!!?……おはようございますっ、旦那様!
(ご自宅の玄関が僅かに開く音が聞こえてきたので、日を増すごとに過激になりつつある妄想世界[旦那様とみやびの愛の劇場]から現実へと、慌てて意識を引き戻す。そして慎ましい妻らしくきちんと背筋を正し、旦那様に挨拶をしようと顔を向けたその時、奇跡が起こった。
毎朝ご自宅へ通い続けること1ヶ月半にして、旦那様の方から挨拶をしてくれたのだ。これまでは挨拶をすれば一応は返してくれるものの、極度の照れ屋さんらしい旦那様の方から声を掛けてくれることなど、1度もなかったというのに。今。旦那様の方から。わらわに。わらわに挨拶を……っ!
予想外のサプライズに呆気にとられぼうっとしているうちに、恥ずかしがりの旦那様はさっさと目の前を通り過ぎて行ってしまった。ハッとしてその背中を小走りに追い掛けながら、抑えきれない喜びに表情をぱあっと輝かせては、此方からも元気一杯に挨拶を返す。
今日も良い1日になりそうじゃ。)
(『良き妻とは夫から半歩下がって付き従うもの』
田舎の古い慣習にならい、旦那様から半歩下がったあたりに身を置いて静かに歩みを進める。この角度からだとバレずにじっくりとそのご尊顔を眺めることも可能なので、遠慮することなく自身の立ち位置を利用しては、朝から素敵な旦那様に見惚れまくっていた。
──今日もわらわの旦那様がカッコ良過ぎる…。キュートに跳ねたお髪の隙間から覗く耳から首筋にかけてのラインが何ともスケベ…。はあぁぁ……好き……。大好き……。
昔はたくさんお喋りしたものだが、久しぶりに再会した旦那様はあまり多くを語らないし、話し掛けても素っ気ない。恐らくあの頃よりも自分が美しく成長しているものだから、きっと物凄く照れてしまっているのだろう。そう気付いてからは、此方からも不用意には声を掛けないように心掛けている。その代わりに、ほんの一握りの者しか知らない旦那様の不思議な能力[テレパシー]を逆手にとって、自分の気持ちをたくさん伝えることにした。肝心の旦那様は毎回無反応だが、それもきっと照れているからに違いない。…大丈夫だ。少しずつ互いの距離を詰めていければいい、夫婦の時間はたくさんあるのだから。
こうして毎朝、二人だけの穏やかな時間が流れていく──
途中、複数人でまとまって登校している賑やかな小学生たちの列と擦れ違い様に挨拶を交わしながら、学校を目指して歩き続けて)
(/夏樹君キター!ひとつひとつ丁寧に描写を回されていて読んでいて楽しく、わくわくするような文章で此方も勉強になります。本当にもう、夏樹君の雰囲気がひしひしと伝わって参りました…!
ロルについても承知致しました!此方も場面によっては長くなったり短くなったりと安定しないと思われますので、分かりにくかったり、絡みづらいと感じられたり、気になる部分がありましたら都度ご指摘くださいませ。すぐに訂正致します!
ではでは、このまま仲良く(?)登校して、暫く学校での日常的なやり取りを楽しめたらと思います。特に問題が無ければ、此方はこの辺で一旦下がろうかと思っているのですが、この他ご質問等はございませんでしょうか…?)
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