暗殺者ちゃん 2021-08-25 08:06:43 |
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…抵抗しても無駄だからだ。それとも、貴様が手に掛けたその大勢のように命乞いをすれば、見逃してくれたのか?
( 此方の言葉に動揺したのか、慈悲の心があってかは知った事では無いが、相手は動きを止めて喉元へとその切先を突き付けらる。そして此方を覗き込む人影に、諦めの混じった薄ら笑いを見せ、嫌味たらしく返して。死を恐れていない訳では無く、ましてや望んでなどいなかった。現に先程から心臓が強く早く脈打つのを感じている。その上 死を恐れていたからこそ、常に警備は万全であった。それにも関わらずその眼を掻い潜り、殺しに現れた暗殺者に、どう抗えというのか、男女の力の差など もはや関係無い。この女の雇主が誰かは心当たりが多すぎて見当は付かないが、自分の死を1番に喜ぶのは、あの親子だろうと、ふと考えて。)
…俺が**ば、あの馬鹿息子が次の王か…、きっと国は崩壊するだろうな。そう思うだろう?
( 自身が死んだ後の事を想像すれば、くすりと笑い、また相手に視線を移し賛同を求めるように問い掛ける。目の前の女に今から殺されるというのに、随分と悠長な構えで、よくもこんなに舌が回るのは、死の恐怖から逃れようとしているからだった。)
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