ちー 2021-08-06 22:01:26 |
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長年通っている、いきつけの店が何軒かある。
例えば、実家近くの店は、ラーメン、中華、洋食と何でもあって何を食べても美味しい店だったり、高校時代に友達とよく行ってた、あんみつ屋さんだったり…。その中でも、今住んでる街で行きつけになった、昭和から営業しているという喫茶店がある。深夜まで営業しているから、仕事帰りに立ち寄る事もしばしば。何が良いかと言うと、外観からザ喫茶店で外壁にはいい感じでツタが這っていて昭和レトロ。内装も当時のままベロア素材のソファに古いテーブル。昭和に流行ったゲーム台がそのまま置かれていたり、ゴルゴ13もミスター味っ子もホットロードや天使なんかじゃないも全巻揃っている。最近とうとう、天使なんかじゃないを最終回見終わってしまった。
ここの喫茶店は看板メニューはない、コーヒーだって特別にこだわった豆では無さそうだけど、サイフォンで淹れてくれるから雰囲気で特別に美味しい。強いて言えばプリンは自家製で硬め。キャラメルも焦がしたほろ苦さがあって丁度良い。常連らしき人はピザトーストを頼んでいるようだけど、まだ一度も食べた事は無い。いつもの窓際の席でブレンドコーヒー飲みながら漫画本を読むのがいい。
長居してもマスターは何にも言わない。周りにお客さんも一人居たり居なかったりするから、儲かってるのか余計な心配をしてしまいそうになるけど、何十年も営業しているから、きっとそれなりなんだろうな。マスターには長生きして欲しい。そして最近気になっているのは、ある漫画本にメモ紙が挟まっていて、最初、昔に来ていた人の書き置きかと思ったら、そうじゃなく更新されていると言うこと。ちょっと秘密の交換日記のような感じ。その人は男性なのか女性なのかは分からなくて、字の感じから男性っぽいかなぁ…。やりとりしているというわけではなく、ただ、その時の感情だったりが分かるだけ。一言だったり、3行くらいだったりばらばら。誰なのかお互いに分からない。知りたくも無い。ただ、その時だけのちょっとした楽しみごと。
私が今一番、心が安らげるのはその喫茶店でコーヒー一杯を飲むひととき。
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