とげとげまんまる　〆

( これ以上何も言うなと言葉には出さなくとも鋭い視線が向けられると、口をキュッと絞めるしかなく。不機嫌オーラ全開の後ろ姿、けれど自分の勝手な思い込みが不機嫌と言うよりはただ照れ隠しにしか見えなかった。　)

普段来ない店だから、目移りしちゃって。

( なんだか自分があちこち行き来する子供の様な扱いをされてしまっていて、爆豪くんはもうちょっと周りを見ても良いと思う、なんて思ってしまうが、仕方なく買い出しに来てる彼なのだからキレられるか不機嫌になるの予想でき、その言葉は呑み込んで。あはは、なんて頭を掻いて苦笑して。
　同じように彼の隣に並び、豊富な品揃えの花火に目を通していけばしゃがみひとつの商品を取る彼。イメージ通りだな、なんて感想が思い浮かび派手さや変わり種は彼に任せようと自分は手持ち花火で何種類か入ったセット物と、地味な線香花火をチョイスし手に取ってデデンと見せつけて　)

爆豪くんらしいね！じゃあ私は定番のものでいこーっと！爆豪くんは線香花火とか似合わんね、すぐ落としちゃいそう