セレン 2021-07-14 10:24:29 |
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こ、こちらこ…そッ、ぁ……えっとありがとうございます。
(至って普通の会話。まるで、日常を過ごしているかのようなやり取りに、どう返事をしていいかがわからなかった。経験不足か、どこかこの空間に違和感を感じているからか、微笑みながら、何か返事をしなければと考えるも、動揺の滲み出る不安定な言葉が口から漏れるだけだった)
これからは僕が作るので、稲葉さんはゆっくりしてて大丈夫ですよ。……稲葉さんの料理に比べれば、僕の料理なんてまだまだですが…、ぁ…熱いので気をつけてください、
(ここに連れてきたのも全ては彼女を守りたかったから。稲葉さんは何もしなくていい、ただゆっくりここで安心していてくれればそれで十分。その為には手を煩わせることがないように、自分の能力を上げる必要がある。休んでていい事を優しく伝えると、棚の上におぼんを乗せお粥を器によそっていく。”自炊”という言葉を聞けば、ほんの少し前、モニター越しに料理を作っている彼女を思い出す。実際に食べたことはないのになんだか心が温かく感じる料理、思い出すだけで自然と笑みが溢れてしまう彼女の料理と比べると自身の料理のなんと拙いことか。余韻で小さな笑みは浮かんでいるも、眉を下げて謙遜すると自嘲するような表情になり。器によそい終われば、れんげと共にお粥を差し出して)
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