なんで、私の名前を……? いえ、この際なんだっていい。それよりも、『僕の』ってどういう…… (驚きが戸惑いに変わり、そして死ぬ勇気が失せてしまう。ああ、せっかくここまで来たのに、という思いと、このまま捕まえれば大手柄だ、という思い、そして、……この人なら自分を大事にしてくれるかもというわずかな期待が入り交じり、なぜか謎の男に一歩近づいていた)