To travel is to live. 　（〆）

＞ゾーイ【 シャオイェン 】
ハジメテのものは、美味しいか不味いかなんて分かんないデショ？
( 味の嗜好を確かめるために初めて口にした可能性だってあるだろうと、ちっぽけな脳味噌で屁理屈を捏ねてみるが実際そんな細かい事はどうだっていい。理性があと少し不足していれば今にも手を伸ばして、彼女の理論で言えば珈琲と同様に " 美味しいもの " らしいプレート上の食べ物を我が物顔で頬張っているところだったかもしれないが、すんでのところで隣へ向き直る。反応こそ淡白なものの、無視せずこちらへ応答してくれた彼女に味を占めたのか、よくぞ聞いてくれたとばかりに得意満面に胸をポンと叩き自己紹介を )
シャオはシャオ！好きなように呼んでいいわヨ！

＞レター【 ルーカス 】
( 緊迫した空気の中己の耳に届いた少女の囁き声には確かな返答はせず、代わりに軽々と彼女の身体を抱き上げる。邪魔をするなだの、嗄れた声と共に銃口をこちらへ向けるガンマンたちが少女の視界に入れぬように庇いながら「おっかないなぁ、俺を撃ったってなんにも落としやしないさ」先制攻撃があればすぐに応戦出来るよう腰元のホルスターに手を掛けつつ。数歩後方に停めてあったヴィンテージカーに飛び乗り即座にアクセルを踏めば「───伏せて！」埃だらけの車内に降ろされた少女への掛け声と同時に背後から銃声が鳴り響く。元々ガタついていた車体に銃弾が数発命中するが気に留めず、人体には一切の損傷を与えないよう器用にマックススピードで荒野を駆けて。野蛮なガンマンらの怒号も銃声も届かなくなった頃、風を切って走り続けるヴィンテージカーで己の足元に蹲っているであろう少女に、視線は前を向いたまま声を掛けて )
───災難だったね、お嬢さん。怪我は？