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No.4
by 真部 幸也 2021-04-24 22:36:17
……や、こんばんは。あまり来なくてごめんね。
( 軽やかな鈴の音を響かせてドアを開けるとバーカウンターには彼が立っていて、嬉しさから微笑みを浮かべる。夜はまだ肌寒いので薄手のコートを着ていたが、それを脱ぎ腕に抱えながら歩いていくと彼の立っている近くの椅子に座って挨拶をした。座るまでの道中には「久しぶり」「小説読んだぞー」と声をかけられることもあり、軽く手を振って答えていたが心待ちにしているのは愛しい彼の声。ワクワクとした期待感を胸に抱きながら楽しみに待ち)