(唯外出を許可しただけというのにここまで喜べるとは、随分と表情豊かなものだ。檻の中の虚ろな瞳とは対極なそのきらきらとした笑顔は自分には眩しすぎて。そんな表情を見せられたら、一体自分はどんな反応、どんな言葉を返せばいいのだろう。見慣れない輝き、その圧に思わず目線を外してしまう。自分の中の気まずい感情を振り払うように声を発し) お前、名前はなんだ。