匿名さん 2021-04-02 09:35:40 |
通報 |
『おかえりなさいませ。シエテ様。』
(屋敷に入ってから誰かを呼びつけるように声をあげれば屋敷の奥から執事服に身を包んだ、仕草や佇まいからも紳士さを感じずにはいられない銀髪の老齢の人物がやってきて。するとさっそく隣の相手に反応するように『その方は…。』と呟いた後すぐに困ったような、しかし仕方がないなと言わんばかりの表情をして、おそらくこのような状況を何度か経験していることが感じられて。「襲われていたところを助けて連れてきた。名はアンネリーゼ、見ての通り吸血鬼だ。」と自分の背中に隠れている相手を紹介して。「外の仕事を斡旋しても吸血鬼だとなにかと不便だからな。屋敷で働いてもらおうと思ってる。」と、隠れている相手を執事の前へと出せば、執事は少女を『ふむ…。』と品定めするように眺め、数十秒ほど経った後『レディは戸惑っている様子ですが、本人の同意は得ているのですかな?』と忘れていた、本来1番大事なことをつかれて自分と付き人は虚をつかれたような表情をして。そういえばここまで半ば強引に連れてきたも同然のようなもので、その表情から執事は察したのか『全く、後先考えないのがシエテ様の悪いところです。カトルも、あなたがついておきながら…。』と呆れたような表情で小言を説くと、執事は改めて吸血鬼の少女に向き直り『レディ、アンネ。主人が不躾な真似をして申し訳ありません。」と、一度謝罪をして。「もし、貴女が良ければ、ここでメイドとして働いていただけますかな?』確認をして。)
トピック検索 |