△ 2021-03-29 01:55:20 |
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(世界と自分、片方を犠牲にもう片方を救えるとしたならば彼はどちらを選ぶのだろうか。きっと初めはどちらも救おうと意地でもその方法を探し出すだろう。そして本当にどちらを犠牲にしなきゃ行けないとなった時、彼はきっと世界の方を選んでくれるだろうという根拠の無い妙な確信がある。平和を求める彼はちゃんとそれぞれの天秤に乗った物の重さの違いを分かっている。命一つとその他全てのどちらを優先するかなんて赤子でも分かる話だ。心の奥底の粘っこい暗闇は自分のことを選ばないことに不満だと主張しているが、ここで世界を選べる彼だからこそ自分はここまで惹かれている。最もそんな選択を迫られることがないのが一番なのだが。何も無ければこの手を手放す気など微塵もない。この者自身も未来も自分のものだと傲慢に主張だって出来る。だがその然るべき時が来てしまったら、自分はこの手を自ら手放して時には振り払うことが出来るだろうか。大切に思えば思うほど手放すのが惜しくなる。人間関係における心のバグのようだ。ろうそくの火がいつまでも燃え続けることが出来ないように物事には必ず終わりがある。永遠の約束もこの世の摂理をひっくり返す程の力は無い。いつか尽きるこの命の輝き。人生という舞台の終幕のシーンをもし選べるのであれば、彼に幕を下ろして欲しい。
きっと彼は怒るだろうけど。)
そんな日が来なければ良いのに
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