△ 2021-03-29 01:55:20 |
通報 |
…よし、出来た! 喜んでくれるかな…
(冬も終わりを迎えつつある今日この頃。そして何とか聞き出した彼の誕生日の数日前。手元にあるのは今しがた出来上がったばかりのプレゼントだ。協力してくれた叔父に礼を伝えて今一度その仕上がりを見る。黒を基調とした本体に落ち着いた赤の枠、そして黄色の文字盤をはめ込まれ、銀の針が一秒一秒時を刻んでいる。彼への誕生日プレゼントを考えた時、まず浮かんだのがこの時計を送るというアイデアだった。そしてスマホで色々調べた時に見た時計を送る意味、【同じ時間を共有したい】が自分達にピッタリのように思えた。幸いうちは時計屋だ。叔父に時計を作ってみたいとお願いしてみると最初は驚いたようだが彼へのプレゼントだと説明すると嬉しそうな優しい笑顔を浮かべて快諾してくれた。といっても1から作るには難しく家にあった中古の時計を塗装して組み立てたようなもの。それでも慣れない細かい作業で大変だったし、なにしろ同じ家で暮らしている彼にバレないように時間を作るのに苦労した。それと不意に現れて不満そうに止めさせようとする従者の対応も。そんな苦労を経て世界で一つだけの時計。時計をしてる所は見たことがないが、きっとプレゼントした物ならしてくれるだろうという自信はあった。今すぐにでも渡したいとはやる気持ちを我慢しながらもその時のリアクションを期待しては口元がにやけて)
トピック検索 |