吸血鬼 2021-03-16 10:45:12 |
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(彼女の諦めに近い声色を聞いて、ようやく自分たちから興味を失ったのだろうと安堵にも近い感情を抱きつつ何を言う事もなくその後ろ姿を見送って。一人になってから先ずは腹部を止血しようと強めに手で傷口を抑えると血に濡れる嫌な感覚と共に足元に血が滴り、出血と痛みのせいで意識が揺らぐような気がしたがこの場に居続ければ絶命しているハンターを襲ったと思われるだろうし、彼女の言う通り血の匂いに気付いたハンターがやってくるかもしれない。留まっては居られないと片足を引きずりつつ現場から少し離れた暗い路地裏に身を潜めると壁伝いにその場に座り込んで。痛みのせいで浅くなる呼吸を意識的にゆっくりと深いものにしながら壁に頭を凭れさせ、ハンターの気配がしたらすぐに逃げられるように意識は集中させて。)
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