吸血鬼 2021-03-16 10:45:12 |
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…今日はそろそろ帰ろうか、お互い昨日の疲れも残っているだろうから。
(相手の言葉に時計を見遣ると、そろそろ帰路に着こうかと。左腕だけコートに袖を通し右肩に羽織るようにして立ち上がると支払いを済ませて。相手と連れ立って店を出ると、まだ大きくはあるものの静かに輝く月が空に浮かんでいて。街も落ち着いている様子で、ゆったりと歩き出しながら髪を揺らす冷たい風を感じ、隣にいる相手に視線を向けて。喪失感と悲しみを抱いている相手に聞くべきではないとずっと思っていたのに、相手の婚約者の事を知りたいと願う自分がいた。自分が彼の仇でない事を裏付ける理由が欲しかったのだろう、相手にそう問い掛けて。)
──こんな事を聞くのもあれだけど、…テオの恋人はどんな人だったの?
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