吸血鬼 2021-03-16 10:45:12 |
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いや、大丈夫だ。そうだよな、お前にとっては不安なことが多いよな。
(相手からこぼれた本音にそうだ、相手は吸血鬼だったのだと改めて認識する。自分もつい相手がこれまで自分が憎んでいた存在で、人の命を軽々しく刈り取っていた吸血鬼だということを忘れていたが、しょんぼりと落ち込む相手の不安を聞いて受け止める。胸元に額を押し付けた相手の背中に腕を回し、優しく頭を撫でるとその髪に軽くキスを落とす。でもさ、と続けて自分の気持ちを伝えると柔らかく微笑んで)
でもさ、お前はその罪を受け入れて前に進もうとしているだろう。苦しい思いをしてでも変わろうと努力しているじゃないか。吸血鬼だから幸せになっちゃいけないなんて可笑しいだろう?吸血鬼だって幸せになっていいんだよ。
(少しでも相手の不安を取り除きたくて、その気持ちを共有したくて告げる。罪を犯しているから幸せでいちゃいけないなんて、自分だって同じだ。罪のない人を救うことが出来なかった、命を奪ったとはいえ吸血鬼を討伐した。自分も恨まれて当然なのだから。それに相手の言った言葉も気になる。人間と関わるべきじゃないなんて、自分はどうするのかと、相手の頬に手を添えて上を向かせると目を細めてくつくつと笑い)
それに人間と関わるべきじゃないなんて、俺と離れる気か?そんなの許さないからな。
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