倉 2021-03-09 23:09:59 |
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(朝。いつもは目覚まし時計に頼って起きている己だが、今日は珍しく自分から目が覚めた様子。時計に目を移し時刻を確認すれば、長針はいつもより30分早い時を刻んでいる。二度寝をしようとも微妙な時間だった為、起きる事に。気怠げに体を起こし、だらだらと身支度を始めた。制服を着用し、髪を少し整え、顔を洗って。それらが済めば寮室から出た。くありと欠伸を一つ溢し、のそのそとした足取りで教室へと向かい、戸を開けた。いつもより早い時刻に出た為、恐らく一番乗りだろう、と思っていた己だったが、教室には人影が一つ。どうやら先に来ていた様子。なんだ、予想外、とでも言いたげな顔で教室に足を踏み入れれば、黒板に目を移した。そこには、静かに自習するよう促す記述。“ うーわ、面倒 ” と愚痴を溢せば、教卓のプリントをスルーして自席へ。傑はそれを取ったようだが、まだ予鈴も鳴っていない為取る事は無かった。そして、静かに読書をしている同期の姿を視界に入れれば、やっぱ真面目だなぁなんて思ったり。する事の無い己は頬杖を着きながら一人窓の外を眺めていた。静まりかえった空間にやや気まずさを覚えたが、読書の邪魔をする程非常識では無い。故に、流れる雲をぼーっと目で追っているだけだった。)
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