猗窩座 2021-03-06 09:21:59 ID:35ffca745 |
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――わかった。ほう、夢か。…学生時代、よくお前を見付けては部の勧誘だ何だと追い掛け回した記憶も懐かしいが、そっちでは争っていたか。
(外気との差で温さを通り越し燃えような熱を持つ彼の手に、態度からは感じられぬそこはかとない彼の眠気を感じるも、明日は休日で床へ急かす事もないかと手を引かれるまま其処へ腰を下ろし。尚も引かれる腕からは幼子の我欲の様なものを感じ、気遣い配慮の姿勢を崩さない彼の珍しい仕草を目の当たりにして優越の微笑を零す。仕事で疲弊したお互いの身体を冷やさぬようにぴたりと身体を寄せて背中に回した腕は肩を抱いたまま、空へと向けていた視線を隣へ移し小首傾げて再び顔を覗き込んでは困り顔の彼。あまり良い夢見ではなかったのだろうか、今は微睡だとしても穏やかに過ごして貰いたい。紡ぐ言葉は読み聞かせをするが如く柔く穏やかに、潜めた笑声で空気を揺らすのに留め、)
……どんなものかはわからんが。何にせよ、…どんな形であっても、夢の中ですらお前の様な男と手合わせ出来る俺は贅沢だな。
(閉じられた瞼と長い睫毛を暫く眺めた後、再び星空を見上げる為に もたげた首に気怠さを感じ、軈て引き寄せられるように彼の肩へ頭を凭れて。)
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