猗窩座 2021-03-06 09:21:59 ID:35ffca745 |
通報 |
(側へ出された好物である薩摩芋の煮付けを早速口の中へと放り込み、しっかりと噛み締め味わいながら隣で微笑む彼へ視線を向け。青白い月光に照らされ瞬く星々を映した瞳にはまた別の宇宙が広がっているような美しさがある。黙って彼の言葉に耳を傾けて、一つ一つ溢す事無く物珍しくも素直となった友人の想いを受け取り。落ち着いた物腰と思想は大人びているが此方から見ればツンと犬のように尖った鼻先や小ぶりな唇はまだまだ青い青年には変わりなく、そんな彼が誰の真似か羽織を掛けてくれると成長する我が子を見る親の様な擽ったさが胸に芽生え。再び彼の頭部に手を伸ばし、わしゃわしゃと普段よりも熱を持った掌で撫でてから、此方も猪口を空にして)
有難う、猗窩座。だがお前には素質がある、例え俺と出会わなかったとしても、変わらず優しい心を持っているだろうな。俺はお前に期待しているぞ、立派になれ。
(最後はぽんぽんと優しく撫でてからその腕は胸の前で組まれ、日本酒と摘みが空になる頃には、腹も心も満たされ、気が抜けて仕事の疲労も相まって視線を崩さず隣で静かに寝息を立てて。)
トピック検索 |