猗窩座 2021-03-06 09:21:59 ID:35ffca745 |
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うむ、頼もしい限りだ。夜も更けた折角だから明かりを消して星空を眺めないか?今日は良く晴れていた、きっと星々も美しく生えているだろう!
(摘み、と聞けば底知れぬ胃袋は限界を知らず、頷きを見せて彼がまだ酒に溺れていない事を確認し至極満足した様子でその場から立ち上がり。美味い料理、美味い酒、程良く回ったアルコール、ほかほかと体内の奥深くから発せられる熱は実に心地が良い。明日の心配もする事もなく、ただ流れて行く時間を贅沢に堪能している。気分は勿論、上機嫌であった。軽食は任せて半分程減った瓶を片手に彼の分の猪口も合わせて持ち上げ、ベランダへ移動すると床にそれらを置き、一旦電灯のリモコンを取り。彼が戻るまで明かりは付けたまま、側へ移動してくるとボタンを押して室内を暗闇で満たし。視界が暗転すれば鋭くなるのは聴力の方、窓を開けずとも車の走行する音や風が窓を叩く音、隣で息をする彼の音も聞こえてくる。酒の力も相まっているだろうが。閉じられたカーテンをさっと開けると青白い月明かりが差し込み、窓枠と自分らの影を背後へと伸ばしていく。鍵を開け、扉を開けばより一層静寂な夜の音が鼓膜を震わせて。この時期の深夜はまだ肌寒いが、火照った身体には寧ろ丁度良い。何処かで若者らの笑い声が聞こえる、それはたいそう穏やかなひと時で。頭上を見上げれば故郷よりも劣るものの満点の星空が今にも降ってきそうな勢いで白や青と煌めいている。彼の側に腰を下ろし、再び注がれた酒をくっと喉奥へと流し込みながら有限な星空を眺めて)
お前と出会った頃と対して変わらない光景だ、この先互いの人生を別々に歩む事になっても、この友情はこの星空の様に変わらないのだろうな。
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