猗窩座 2021-03-06 09:21:59 ID:35ffca745 |
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待つさ、食事は共にした方が良いだろう。お前の食べる姿が俺は好きだ、見ていて飽きん。然程腹が減っていなくても食欲が湧く。――う、おぁ、あ、……自慢の友人か、そうか。…
(豪快な様子で以て申し訳なさそうに肩を竦める彼が何とも可愛らしく、くふり小さな笑みを零し片手で掛けられた上着を抱き留めもう片方の手を彼の頬へゆったりと伸ばせば案ずるなと視線で訴えつつ、緩り中指の甲で温い頬をなぞり。不意にぐしゃぐしゃと前後左右に撫で付けられる髪に頭ごと持って行かれてしまいながら気の抜けた声を零すも、未だ微睡の残る頭で快活に紡がれる彼の声から己を称する言葉を拾えば洩らす返事は満足げに弛んで。此方が礼をする間も無く準備に移ってしまう彼の仕草を横目にソファから立ち上がり上着をポールハンガーへ掛けながら、何時でも真っ直ぐな眼差しに凛とした目尻、シャツから覗く美しく筋の入った太い腕がネクタイやボタンを緩めて行く何処を取っても男前な其れに、成る程男女問わずモテる訳だ と妙に納得しつつ、それでも己の前で時折垣間見せる抜けたところや気の緩んだ瞬間にそこはかとない優越感を覚えていて)
――全て任せてしまったな、有難う。うん、明日は休みだ。深酒にも付き合ってやれる………乾杯、杏寿郎。
(彼を追って小鉢や箸までも運び終え、用意された揃いのグラスを持ち甘く柔らかな微笑を湛えてはコツンと優しくグラス同士を合わせて)
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