猗窩座 2021-03-06 09:21:59 ID:35ffca745 |
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む、起こしてしまったか?疲れているのだから仕方あるまい、昨日も随分と付き合わせてしまったからな。よもや俺の帰りを待ち続けているとは!さぞかし腹も減った事だろう。
(微睡からの帰還の印に氷麗の如く長く細い睫毛が光を乗せて、薄瞼と共に開かれるのに気が付き、その先の妙に艶っぽい瞳と視線が合わされば申し訳なさそうに肩を竦め。労りの言葉は一日溜まった疲労を癒すには申し分無く、釣り上げられた口角を更に引き締めて。早く帰宅したからと言ってそちらとて決して楽な仕事量では無かっただろうと未だ夢と現実の境を行き来しているようなふわふわとした様子の彼の頭部に片手を乗せ。大きくそして皮膚の厚い掌は烈士のよう、熱く温もりを宿した掌で犬を撫でるようにわしゃわしゃとその柔らかな髪質を押し潰しながら撫で付け。)
我が自慢の友人は料理の腕前も別格だ、酒が美味くなるのもして当たり前のこと!目が覚めたのなら早速共に頂こう!俺が温め直してやるからお前はそこで待っているんだ。
(屈託の無い晴れた笑みを浮かべ頭部より掌を離せば屈めていた腰を持ち上げて、ネクタイを緩めワイシャツの襟元のボタンを二つほど外しながらキッチンへと向かい。好物がじっくりと煮込まれた味噌汁に火を付け、既に用意された夕食をテーブルクロスと共に持ち運びながら、片手にはガラスを二つ用意し。少し赤みがかったグラスは彼の物、黄色味のあるのは自身の物、そこに注がれる酒の色は透明で小さな泡が弾けては消えていく。味噌汁が温まる間、乾杯でもしようとグラスを片手に取り)
明日は休みか?休みなら今日は好きなだけ飲むとしよう!
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