さすらいの旅人さん 2021-02-27 21:41:52 |
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>10 / 京 隠先生
( 何処か気障な言い回し、…胡散臭いと言われれば、確かにそうだと首を縦に振るしか無い気がするが、"頑張ります"と言った手前もう後に引くことも出来ない。小鳥と呼ばれるのも何だか違和感を感じる。なんとか話を合わせてみたは良いものの、如何やら自分は此の男に世話になることになりそうだ。名前も知らない男はす、と瞳を細めながら至って紳士的な態度で此方に手を差し出してきて。彼と同じように自らをダンスに誘ってきた男達を一瞥し、ゆるりと視線を動かして若干ぎこちない動きで彼の手を取る。__何だろう、幼い頃から碌でもない父親の姿を見てきたからか、大人に対してあまり良い印象を持っているとは言えない。ただ、此の男からはそう言った大人の「悪意」のようなものは微塵も感じられず。何故か自然に肩の力が抜けていくような、そんな感覚を覚えて。そう、目の前の彼を花で例えるとしたら、…花言葉に「温和」「艶麗」などを持つハナカイドウ?ああでもない、こうでもない、と色々なことを思案し続けるのは疲れてしまう。だからなのか、彼女は一旦考えるのを止めて取り敢えず礼を述べることにして。)
「あの、改めてさっきは助けてくれてありがとうございました。…名前を聞いても良いですか?
私は花園 小和、と言います」
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