匿名さん 2021-02-24 23:00:36 |
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燐火:
(相手に言われるがまま、マスターが木札を渡すその様子を見てふむふむと頷いた。どうやらマスターは暗示に掛かっているらしい。顧客リストと裏帳簿が影に触れるとそこから水面のように波紋が広がり、そのままファイルは静かに闇の中へ落ちて行くだろう。この影は自分の領域、むやみに他者から干渉は受けないため余程のことがない限り安全である。「……ふむふむ、なるほど! 確かに一旦地下の場所を辻倉に伝えに戻る必要はありますので、その際に伝言しておきますっ」証拠品が手に入って興奮しているためか、細長い猫のような尻尾が忙しなくパタパタと動き。相手の事情も心得て、ならばこの場で口頭で聞けるものに質問を絞り口を開き「分かりました! では2点だけお聞き頂けますでしょうか? 1つは美鈴という従業員の居場所と心証を。もう1つは帳簿や顧客リストのあった場所を。物色すれば何か他に出て来るやもしれません。辻倉が妹様を見つけ次第、彼女達に向かわせるのも有りかと」と相手を見て)
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