匿名さん 2021-02-24 23:00:36 |
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怪異……?
(意外そうに語尾が上がるのは、これまでテレビの中で取り上げられていた事件の犯人に、怪異という選択肢が頭になかったため。改めてその可能性を鑑みると、視える自分には急にリアルさが帯び始めて再びテレビをじっと凝視し。画面の中では被害のあった家畜小屋の前でリポーターが解説をしている。そして壊された南京錠がアップに映った。銀色の錠前は恐らく鉄製で頑丈だったのだろうが、脅威的な力が加えられたのか捩じ切られており。『これだけじゃないですよ。防犯カメラも破壊されて。落書きまでされて』インタビューを受ける事業主の言葉の後に画面はぱっと切り換わり、家畜小屋の壁の写真が映る。そこには書き殴ったような黒い線で『落書き』がされているが、それは妖怪の文字でありこう書かれている。『ようやくここまで辿り着いた。俺はかつての自分ではない、長い時を経て強者となったのだ。やっと俺の敬服するあの方の隣に並び立てる。これで貴方の前に再び姿を見せることが出来よう――』)
( / ご了承ありがとうございました!血で書かれるとテレビに映らないなと思ったため変えました。何かこの投稿で不都合がありましたらお声掛け頂ければと思います…!)
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