匿名さん 2021-02-24 23:00:36 |
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え、……そう…、本当に後ろにいたんだ……。
(後ろで気配を感じたのは気のせいではなかった。気味の悪さに背筋が寒くなるが再び振り返りそうになるのを堪え、見え始めた商店街のゲートに目線を上げる。看板は色や文字がところどころ剥げかけ長年の風化を物語り、その奥は薄暗い道が真っ直ぐに伸びている。そして「……ほんとだ、領域の中に入ったね」ゲートを通過。ざわつく風の音も虫の音もぴたりと止み、商店街はひっそりとした静けさに包まれる。その中で折り重なるように聞こえた複数の靴音はもう隠れる気もないような堂々としたもので。反射的にピクッと肩を上げ彼の手をきゅっと握り締め。「――よう、お二人さん。また会ったなぁ」先程ゲームコーナーで会った金髪と茶髪の2人組を筆頭に、目に見えて柄の悪そうな男達が正面と後ろから姿を現し「さっき俺を馬鹿にしたツケ、払って貰おうか」と喧嘩を吹っかけて彼を睨みつけ)
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