匿名さん 2021-02-24 23:00:36 |
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(唐揚げ弁当を選んだことに彼が共感してくれれば " ふふ " と安堵染みた笑みを漏らし。内心で自炊しない女だと見られても仕方ないと思っていたが間を空けずにさらりと返された返答には、彼の愛想の良さと雑談慣れしていそうな雰囲気を直感的に感じ取って安心感を覚え「そう、そうなの」と頷き「空腹には勝てなくて。タンパク質が欲しかったの」満足そうに微笑み、続くお弁当を温めるかという問いかけに「お願いします」とこくりと首肯をして。今日が初出勤でもバイト経験自体が長いと言う彼には、確かに淀みのない接客が感じられ。「なるほど、それで接客に慣れてそうに見えたのね。夜勤なら睡魔との戦いですね。――あ、そうだわ!」と何か思い出したように鞄の中をそっと開ければ、周囲を見回してトールサイズの蓋付きの紙カップとストローをそっと取り出して。未開封のそれに「カフェでテイクアウトしたんです。でも間違えてブラックコーヒー買っちゃったみたいでわたし飲めなくて。もし良かったら……」と自分の勤めているカフェで買ったそれを差し出して。けれどもお客さんから貰うのはご法度なのかな、彼はブラックコーヒー飲めるかな、とちらと控えめに彼の様子を窺って)
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