左募集
提供 妻を食われた男
募集 鬼
人に紛れ鬼が棲むと言われ、独自の文化を持ち夜も煌々と赤提灯や店の明かりが灯り、眠らない街と言われる歓楽街のある都。
街の至るところには赤提灯が付けられ淡く照らされている。
髪から肌を伝う水滴を払い、鬼に食われた妻の遺骨の入った箱を片手に持ち、私は帰路を急いでおりました。
“彼”と出逢ったのはこの日。時刻はちょうど丑三つ時。黒い着流しに身を包み、最近潰れたばかりのたばこ屋の軒下で体を丸め眠っている“彼”を見つけたのが始まりでした。
しかしながら、私は軒下で眠る彼を放っておくことが出来ず、雨に濡れ冷え切った彼の体を軽く揺らし、
三度声を掛けるも反応がなく困り果てておりました。
どうしたものかと考えを巡らせていると、彼は目を開けます。彼の目は暗闇の中で生きたまま妻を食らった鬼と同じ瞳の色を持っている事に気が付きましたが、私はそんな事よりも、彼の体調を心配し「住む場所はあるのか?どうしてここで眠っていたのか」と尋ねると彼は視線を落としながら「帰る家はない、空腹を紛らわすために眠っていた」と言葉を口にしたのを聞き、家に来ないかと彼を家へと招きました。
その後の話は、またいつか話す事に致しましょう。
世界観
鬼が棲むと言われ、独自の文化を持ち夜も煌々と赤提灯や店の明かりが灯り、眠らない街と言われる歓楽街のある都。
土砂降りの雨が降る夜、潰れたタバコ屋の軒下で体を丸めて眠っていた貴方を起こした男。貴方が鬼だと言うことを知らずに、男は家へと招き入れる。貴方は男の妻が鬼に食われたと言う事に気がついていたものの、姿を明かすことが無いまま、数ヶ月。男は次第に貴方に対し心を許し始めていたが、ある事がきっかけで貴方が鬼だと言う事に気がつく事に...。
鬼の貴方に対し憎悪を抱く男ですが、次第に貴方の人柄などに触れることで惹かれていくような設定で考えています。