傍観者 2021-02-22 23:29:30 |
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(今後の生活と彼のことをぼんやりと考えていて。数ヶ月前に彼を拾った日から同居人として共に暮らしているも、彼が遠慮していないかなど不安に思う事は多く有り、暫くの間考えていたが、彼が帰りを待っているため早く帰ろうと一歩足を踏み出そうとした時、自身の隣に誰かがいる事に気がつく。其方へと顔を向ける直前、彼が此方を覗き込むように身体を屈めた事で彼と視線が絡み合えば、驚きからか大きく瞳を見開き肩を震わせる。先程呟いた言葉を聞いていたような口振りの彼と視線を合わせながら困ったように微笑み。彼が側に来ていた事に気が付かないほど、深く考え込んでしまっていたようだ。特に聞かれて困るような事は口にしていなかったが、聞かれていた事を恥ずかしく感じて)
心配をかけたかもしれないね、悪かった。ここでのんびり日が暮れるのを眺めているのもいいけれど、出来るだけ早く家に帰ろう。今夜は冷えると聞いたから
(照れ隠しをするかのように彼から視線を逸らしては両手に抱えていた紙袋をしっかりと持ち直しながら「身体を冷やしては風邪を引いてしまう、君も私も。」と穏やかな声音で言葉を口にし
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