百鬼夜行絵巻（シナリオ選択制／物語性重視／中ロル～）

>>117 源三


『 ……何処って、外に用事があって、ちょっくら出掛けていただけだろう？ 』

(屋内に足を踏み入れれば、精悍で男前と言っても憚らない外見だが、目元には深い隈が出来ており、何処と無く頬もやつれて見える若者が、如何にも怒っている表情でその場に立っており。対する床屋の主人は、唐突に浴びせられた怒声に刹那、ぴたりと動きを止め、今一つ感情の読めない顔立ちで黙ったまま相手の男を見返したが、やがて弁明のような言葉を口にし。それから、連れてきた客人の方を振り返り、さりげなく顎で己を睨む男を指し示し、ボソッとした物言いで『 源三さん、こいつがせがれの燕治です 』と告げ。

すると、息子の方は「 何ごちゃごちゃ言ってんだ！ 」と続けて。言い終えるや、拳を握り締めた腕を下ろしたまま、つかつかと此方に向かってきて、床屋の主人と擦れ違う間際に「 人の外出は咎めておいて、自分は朝から何処をほっつき歩いてんだ。まぁ、帰って来たならいい。お客さんは任せたぞ 」と嫌味とも取れそうな台詞をかけ。そのまま、入り口近くにいた面々の脇をすり抜け、外に出て行こうとし。今度は入店直後とは逆に、床屋の主人の方が『 おい、お前、何処に行くんだ？ 』と息子に声をかけたが、尚も不機嫌そうな息子は「 俺だって用事だ 」とぶっきらぼうに言い捨て、扉を潜って行ってしまい)




(/ 1.息子を追う、2.床屋で休む、3.客に話を聞く、4.他の同行者に声をかける、等々御自由に/蹴り推奨)