百鬼夜行絵巻（シナリオ選択制／物語性重視／中ロル～）

>>120 菊二


『 有り難いね。あたしは'おりょう'と云うんだ。猫の名前は'星影丸'だよ。生憎とあたしの飼い猫じゃあないんだけれどね？ 』

(持ち掛けられた相談事に乗り気の姿勢を示せば、女性は如何にもホッとしたように笑みをこぼし。勧めた座布団にも素直に座ると、その後に霊獣が差し出した湯のみも受け取り、此方の質問に答えて。一度、お茶に口をつけ、それから万事屋の主人の方を見れば、苦笑いして、片手をひらつかせ『 ……久賀の五兵衛って知っている？ 結構有名な船問屋なんだけれど、あたし、そこで働かせてもらってる下女中なの 』と繋げ。彼女が語った"久賀の五兵衛"は、この辺りでは有名である。幾つもの船を所有する船問屋であり、それも一代で財を築いた大物と名高く。所有する屋敷も立派だったはずであり。

そこに勤めていると言った女性は、さらに『 星影丸は大旦那様の猫なのね？ 何だか、あたしはよく知らないんだけれど、何でも"珍しくて縁起が良い"って言うオスの三毛猫で、もうおじいちゃん猫なんだけれど。でも、一昨日の夜からいなくなっちゃって…… 』と続けて瞳を伏せ、一度、心の動揺を治める為のように落とした自分の両手の指先を突き合わせ。再度、万事屋の主人に真っ直ぐな視線を戻せば『 皆で探したのよ。でも、屋敷内では見つからなかったの。でね、今朝になっても戻ってきてないし…… 』と言い、次に顔は向けたままながら、決まり悪そうに瞳をそらして、最後は明らかに落胆した素振りで半笑いの表情に戻り、お手上げとばかりに両手を軽く広げてみせ)

『 だから、あたし、朝洗濯しながら女中仲間との話の中で「猫は死期を悟ると姿を消すと言うから」って言っちゃったのよ。そしたら、偶然それを大旦那様が聞いていてね？ もう最悪よ。すごく怒らせちゃって……さすがに冗談だと思いたいけれど「見付けるまで帰ってくるな」ってお屋敷、追い出されちゃったのよ……。そんな事情だから、お兄さん、どうか助けてくださいな 』




(/　今回また特別に遅くなりましたが、スローペースを御許容頂けるのであれば誠に有り難い限りです>< 相談所内の描写、大変楽しく拝読しました。女性の返答はざっくり本編の通りとなります。この後、すぐに探しに行く描写に持ち込む場合、前回背後発言で頂いた質問は、出掛けにして、返答を貰ったていでも大丈夫なので、回答は掲載しておいてしまいますね。
　猫の見た目→オスで三毛の老猫、逃げた時間→一昨日の夜、逃げた経緯→元々屋敷内に繋がれていたが夜の内にいなくなった、好きな食べ物→魚全般あるいは鰹節、行き先の心当たり→なし。踏み込みたい情報があれば、本編でも背後発言でも聞いて頂けると嬉しいです。
　この後は、1.探しに行く以外にも、2.もっと踏み込む、3.大旦那に会いに行く等々、御自由に。また、久賀の五兵衛については有名人とのことで、菊二さんの御実家と商売で繋がりとかあっても大丈夫なので、そこも自由に描写して頂きたいです/蹴り自由)