匿名さん 2021-01-26 10:18:28 |
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( 教室のドアをくぐると、始業3分前。小学生の頃から密かに追求してきたギリギリの登校時間も、中学二年生ともなると年季が入ってきたなと思う。悠々と自分の席に向かい、鉛かと思うほど重たい鞄を下ろす。思わず、はあ、と息が漏れた。この教科書類がぎっしりと詰まった鞄のせいで、部活よりも登下校の方が重労働になっている。椅子を引き、硬い木の座面に腰を下ろす。……と、そこで同志がまだ到着していないことに気付く。もっとも、同志と言っても俺とあいつでは毛色が違うけれど。担任が出席簿を持って教室に入ってくる。瞬間、耳に飛び込んでくるのは、聞き慣れた騒がしい足音。足音は教室の前まで来るとぴたりと止み、そして、そいつが勢いよくドアを開け放つのを合図に今度はチャイムが鳴った。まったく、こいつには敵わない。前の席の生徒で隠しながら、机の上でじゃんけんのチョキを出すみたいにVサインを返す。担任はアウトだと言ったけれど、チャイムが鳴り終わっていないから俺的にはセーフだ。先生の叱責もクラスメイトの視線も気にしないまま近付いて来て、調子良く宿題を見せろとせがむ幼馴染みに「またか」と零しつつも素直にノートを渡す。今日はついでに純粋な疑問も添えて。人望なら厚いはずのこいつがいつも俺に頼んで来るのは、単に頼みやすいからか、それとも俺くらいの正答率の方が本当にやってきた感が出て良いからか。後者な気がしないでもない。失礼な話ではあるけれど。 )
いつも思うんだけど、俺じゃなくてもっと頭の良い人に見せてもらった方が良くない?
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